2025/07/18

Taiwan Today

外交

国交樹立国16カ国がWHOに書簡、台湾のWHA参加を訴える

2018/05/10
世界保健機関(WHO)の年次総会(WHA)が今月21日、スイスのジュネーブで行われる。国交樹立国16カ国はWHOに書簡を送り、「オブザーバーとして台湾をWHAに招待する」という議題をWHAで話し合うよう求めている。写真は昨年のWHA会場の様子。(中央社)
世界保健機関(WHO)の年次総会(WHA)が今月21日、スイスのジュネーブで行われる。中華民国(台湾)には現在のところ招待状が届いていない。台湾の国交樹立国のうち16カ国は、すでにWHOに書簡を送っている。書簡はWHOに対し、「オブザーバーとして台湾をWHAに招待する」という議題をWHAで話し合うよう求めるもの。
 
国交樹立国のうち12か国の在ジュネーブ政府代表部の団体は今年4月末、WHOのテドロス・アダノム事務局長と会見した。テドロス・アダノム事務局長はその際、「中国の同意がなければ、台湾をWHAに招待することはできない」と明言した。その根拠として、中国が主張する「一つの中国」原則、「92年合意(92年コンセンサス)」、1971年に採択された第26回国際連合総会2758号決議(通称「アルバニア決議」)などを挙げたという。
 
台湾のWHA参加を巡っては、衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)の陳時中部長(=大臣)も最近、テドロス・アダノム事務局長に書簡を送り、WHA参加を希望する台湾の立場を伝えているが、事務局長は強硬な態度を崩していない。
 
台湾側は今年も昨年同様、WHAから招待を受けることができない場合でも、国交樹立国や台湾と近い理念を持つ国々が総会で台湾のために発言してくれることを望んでいる。具体的には、WHAの運営方法などを決める総務委員会において、台湾のオブザーバー参加を認めるかどうかについて2対2の弁論が行われることを期待している。
 
また、招待を受けられずに台湾がWHAに参加できないことが確定したとしても、陳時中部長は代表団を率いてジュネーブ入りすることになっている。ジュネーブでは国際記者会見を開催するほか、複数の国と閣僚級の二国間会談を行う予定で、その中には米国のアレックス・アザー保健福祉長官との会談も含まれている。
 
衛生福利部の関係者は、「台湾のWHA参加は政治の干渉を受けず、基本に立ち戻るべきだ。健康は基本的人権だ。健康と関係のないその他の要素によって妨害されるべきではない。ウイルスや細菌にとってアルバニア決議など関係ないからだ」と述べている。
 

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